起業すると、様々な局面で金融機関融資を受けるケースがあります。
無借金経営と決めて、どこからも融資をうけない経営戦略も良い手です。
しかし、自己資金が充分たまるまで起業できない、次の一手が打てない等のデメリットも生じます。
様々な考え方はありますが、私は必要最低限の融資を受けつつ事業運営をしていくことが望ましいと考えています。
さて、金融機関融資を受ける際の留意事項についてご紹介します。
ご自身の信用情報を閲覧したことはありますか?
現在日本には、経済産業大臣が指定する「個人に関する指定信用情報機関」として、
の3社があります。
融資を受ける際は申し込みを受けた機関では、それぞれが加盟する信用情報機関に個人情報の照会を行い、融資の可否を決定しているのです。
なお、クレジット会社・消費者金融も同様に個人情報の紹介を行って、可否判断をしています。
株式会社シー・アイ・シー(CIC)に信用情報開示してみた
CICに加盟している貸金業者・クレジット業者はホームページに掲載されています。
保有している信用情報は
申込情報(照会日より6か月間)
クレジット情報(契約期間中及び契約終了後5年以内)
利用記録(利用日より6か月間)
まずは自分から。
CICに来てみました。
札幌市中央区北3条西3-1-6 札幌小暮ビル8階に北海道開示相談室があります。
なお、全国銀行個人信用情報センターと株式会社日本信用情報機構(JICC)は北海道に窓口がなく、郵送で開示請求をすることになります。
はじめてくる場所は緊張します。
なお、事務室内は撮影禁止。そのため入口だけの撮影です。
事務室にはいると、受付の方が手続き方法を教えてくれ、タッチパネルと券売機を使い、簡単に請求書を作成することができます。
開示手続で必要なものは
運転免許証(身分確認)
電話番号(現在と信用情報登録時の電話番号)
住所・氏名・生年月日
私は転居を伴う転勤を繰り返しているため、
学生時代から電話番号が6回変わっています。もう昔の番号覚えていない(笑)
開示手数料は窓口500円。
郵送・PC・スマホで開示請求する場合は1000円かかるそうです。
無事にとれました
電話番号が怪しかったですが、無事に取得できました。
ポイント目当てや付き合いで契約したクレジットカードがいくつかあるので、クレジットカードの情報が結構あったようです。
クレジットカードの情報では極度額やキャッシング枠も記載されています。
知らない間に極度額が凄いことになっていて、怖くなりました。
※急いで電話して極度額とキャッシング枠を大幅に減額しました。
気になったのは、
日本政策金融公庫が含まれていること。
一般的な金融機関は全国銀行個人信用情報センターになるのですが、
公庫はCICにも加盟しています。
クレジットカードは当然。
忘れてはいけないのが携帯電話。
契約の多くで本体の割賦代金が含まれているため、
このCICに情報が掲載されてしまうのです。
開示情報報告書と一緒にポイント解説のチラシをもらえました。
このチラシを見れば、自己の信用情報はどのようになっているか、よくわかると思います。
借入融資を受ける際は気を付けましょう
特に創業融資の場合には、金融機関等が借入融資の可否を判断するための材料が充分にありません。
そのため、事業計画や自己資金の他にこのような信用情報を参考にして個人の資質を判断されることがあるのです。
「毎月の1万円程度の携帯電話の支払を気にしない人に、何百万も貸せるか?」
という話です。
特に若い方は携帯電話をコンビニ払いにして、期日を過ぎてしまったり
残高不足で引落不能となったというケースが多いようです。
創業融資を検討している方は、念のため自己の信用情報に問題がないかも確認してはいかがでしょうか。
空が青い(笑)
どうやら、CICでは気分が晴れなかったようです。
今度は違う信用情報機関にも開示請求をしてみたいと思います。
税理士・社会保険労務士 岩田 圭史