③公務員を辞めて税理士に転職した理由(2)

(3)苦労して取得した資格を活かしたい。

公務員も試験に合格する必要があります。試験によっては出題範囲も広く、予備校に何年も通って資格取得するケースも多くあります。

ただ、私の場合は公務員試験に比べて、司法試験・社労士試験・税理士試験の試験勉強に費やした時間が比較できないほど長かった。

学生時代に5年。仕事をしながら10年。資格を取得したときには人生の半分近くを資格試験の勉強に費やした状態。

そのため、苦労した分、いつかどこかでそれを活かしたいという気持ちが膨らんでいきます。

一度きりの人生、何かを成し遂げたい。公務員の仕事で崇高な理想を持ち、それで何かを成し遂げたいと考える人もいますが、私の場合は公務員の仕事ではなくなってしまった。

資格試験に苦労しすぎた、そして資格をとった後のことをイメージしすぎて、夢が膨らみすぎてしまったようです。

(4)収入面も考えた

公務員の給与は、給与法等により計算方法が公にされています。

人事院のサイトをみると、モデル給与例も示されているので、大体の金額を計算することが可能です。

平成30年人事院勧告資料「国家公務員モデル給与例(扶養親族がいない場合)」より

地方所属のノンキャリ国家公務員の収入は、人事院の資料を元に試算すると、

おそらく

大卒      296万 → 332万(扶養親族なし)
30歳(主任) 371万 → 430万(配偶者子供1人扶養)
40歳(係長) 496万 → 580万(配偶者子供2人扶養・単身赴任)
50歳(課長) 671万 → 750万(配偶者子供2人扶養・単身赴任)

このあたりが多いと思われます。

ただ、私が所得していた北海道ハローワークのように単身赴任を繰り返す公務員の場合は、2かまどが前提となるため、可処分所得は見た目以上に低くなってしまいます。

しかも特殊なスキルを身に着けても、資格を取得しても、業務の件数を人より多くこなしても、これが給与や人事評価にはつながりません。

一般の公務員ではあまり取得者がいない税理士資格。

北海道ハローワークで私よりも前に税理士資格を取得した人は聞いたことがなく、

レア資格であることは間違いありません。

チャンスをつかめるかも?
税理士の平均年収は?

ある資格本で夢をみたのが大きかったかも。その資格本。

でも、すでに捨ててしまったようです。私の人生に大きな影響を与えた本なのに。

税理士・社会保険労務士 岩田 圭史